武士道シックスティーン「誉田哲也」の口コミ感想

武士道シックスティーンを読もうと思ったきっかけは、私がまず剣道を小学生から大学生までやっていたからでした。剣道が大好きで、また武士の生き方にも共感や感銘を受けていました。マンガのバガバンドも、剣道がきっかけで読んだり、剣の道については凄くのめりこんでしまいます。誉田哲也さんの描く武士道シックスティーンの小説は、2人の女子学生が剣道を通じて様々な思いを抱き、自分と剣道と向き合っていく、そして、その2人が相反する性格や考えであるため、ぶつかっていく人間模様はとても面白く描かれているのです。誉田哲也さんは、ドラマや映画で有名なストロベリーナイトの原作者でもあるのだと知り驚きました。ストロベリーナイトとは、全く違ったタッチの小説なので、さすがだなと感じました。『強さは力』の香織と『お気軽不動心』の早苗。この2人のやり取りは都度ユニークです。香織は、生粋の武蔵オタクで、五輪書が教科書みたいなもの。早苗は、気が弱いのだが、剣道に対しての確固たる考えを持つ勝つことだけが剣道ではないマイペースな女の子。私は、読む進めていて、自分はどちらのタイプなのだろうかと考えたのだが、早苗寄りのもっと精神的に弱いタイプという答えに至りました。そういう形で、剣道をしていた人は特に、自分はどちらのタイプなのだろうかと考えることも楽しいひとつかもしれません。剣道を知らない人も、読んでみると剣道の面白さを感じることができると思います。武士道シックスティーンの中には、防具の説明書きがイラストを交えて記載してあり、練習風景や試合の描写は事細かに記載されており、イメージが膨らむようになっています。剣道を知っている人は、ドキドキしながら、想像しながら読むことができ、知らない人は、剣道ってそういう意味があったのか、練習ってこんなことするんだ、足捌きてそういうことなのかと、なるほどがたくさんでてくる内容に誉田哲也さんは描いています。武士道シックスティーン、是非手にとってみてください。ちなみに、セブンティーンからエイティーン、ジェネレーションとでています。

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舟を編む「三浦しをん」の口コミ感想

「趣味は読書です」などとはとても言えない私ですが、大学の講義中であろうと、隣に恋人がいようと、御構い無しに読み耽ってしまった作品があります。

それが三浦しをん著の「舟を編む」です。

いつだったか書店をぶらついている時に、平積みされている文庫本の中でひときわ目を惹くそれは、「舟を編む」というタイトルなのに肝心の舟の絵はどこにもなく、原稿用紙と鉛筆や鳥や魚などが描かれていて、色鮮やかでいっとう綺麗な表紙でした。
三浦しをんという作家も本屋大賞で1位を取ったことも知らずに、いわゆるジャケ買いをしてしまった訳ですが、これが運命的な出会いでありました。

物語は、出版社で冴えない営業部員をしていた主人公の馬締(まじめ)が辞書編集部に引き抜かれるところから始まります。
彼の卓越した言葉選びのセンスと、言葉について追求するエネルギーを見込まれ、新しい辞書「大渡海(だいとかい)」の制作要員に抜擢されたのです。

その後は「大渡海」をめぐって翻弄する辞書編集部員の人々や、馬締の下宿先での出来事、なかなか情熱的な恋愛の要素も盛り込まれており、本から目が離せません。

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実際に本に目を走らせていただければ、あちこちでユーモアに富んだ、それでいてキラリと光る針のような鋭さを持った言葉遊びの数々に出会います。
主人公馬締の、ひいては著者三浦しをんの紡ぐ言葉はうつくしい。

ここで本文から抜粋することにします。

「シメる」と言われた馬締本人はといえば、松本先生と、
「『こらしめる。痛い目に遭わせる』という意味での『シメる』は、やはり『引き締める』から来ているのでしょうか」
「あの板前さんが言うと、何だかお酢で締められちゃいそうですねえ」
などと、呑気に語り合っている。
おもしろくない気分だ。
「そろそろ締めを注文しますよー。稲庭うどんがいいか、お茶漬けがいいか、挙手してくださーい」

…この短い文章の中に、どれだけの「しめる」によって私の脳は遊ばれたか!

上記はほんの一部にすぎません。

タイトルの「舟を編む」、この意味もじっくり考えながら読み進めると面白いこと間違いありません。

ぜひ、三浦しをん著「舟を編む」を手に取って、その手の中で遊びをたくさん見つけてください。
辞書が読みたくなりますよ。

ふくわらい 「西加奈子」の口コミ感想

この本はずっと読んでみたかったけど、タイミングをずっと逃して忘れていた時に、図書館で見つけてハッとして手にとりました。
西加奈子さんの小説を何冊か読んでいてとてもすらすらと読み進めやすく文体も面白いので好きです。
このふくわらいという作品は恋愛物かと聞かれると、そんな風な場面もあるけれど、全体的に恋愛感たっぷりという作品ではないかと思います。読み始めから読み終わりまで独特の空気感を感じます。少し重たくて今まで見た事や出会った事のないような変わっている不思議な感覚でした。
主人公の女性が幼い時から大好きだった ふくわらい。実際に目の前にいる人の顔を頭の中でふくわらいにして想像する。という癖、習慣をもちながら、時に周りに変な人だな、、と思われたりしながらも自分らしさをずっと見失う事なく暮らしている様子。強烈な体験が多い幼少期を過ごした主人公。
会社の同僚の女の子と徐々に親しくなっていくところ。仕事で担当する事になった、プロレスラーとのやりとり、関わりの場面が次の展開が予想できずに読んでいてとても面白かったです。主人公はどんな人と接する時にも、自分のスタンスで自分の感じのままにいく所と、真面目に丁寧に向き合っている感じがしました。そこが読んでいてとても気持ちのよい人だなと思いました。でも多分彼女に出会ったら私もちょっと不思議な目で見てしまって近づきにくく感じてしまうかもなと思いました。
西加奈子さんの作品はこのふくわらいもそうなのですが、共感できる、とかあーーそういうのあるある。みたいな事が多くて引き込まれるのではなく、私の見た事のない世界観、出会った事のない感じの人々がたくさん出てきて、読んでいてどうなるのかなと展開にドキドキしたり、想像力をたくさん使って読む感じで引き込まれます。
後半部分に恋愛関係?なのかな親しくなった外国人の白い杖の青年との場面。裸で街を歩く2人。とてもびっくりしたし、ぶっ飛んでるな、、とリアルには受け止めれなかったけど、主人公の解放されたようななにかきらきらとした感じはなぜかほっこりしました。