ビブリア古書堂の事件手帖「三上延」の口コミ感想

三上延作のビブリア古書堂の事件手帖、まず惹かれるのは表紙の美しさ。イラストレーター越島はぐ氏の繊細美な絵はまずそれで本を手にとってみようとする魅力がありました。ビブリア古書堂の事件手帖というタイトルからわかるように推理物、しかしビブリアってなんぞ?と思ったのも惹かれた一つでした。ビブリア古書堂は本作の舞台、鎌倉においてメインキャラクター・篠川栞子が店主を務める店名ですが、これものちのちストーリーとしてきちんと話に織り込まれてくるのが三上氏の話の魅力です。読み手が気になったことをきちんと話の一つとして読ませてくれるんですよね。表紙買いして失敗したなんて良くある話ですがそうならないのが三上延の小説の面白さ。推理物なのに恋愛が織り込まれてくるんです、たまりません。話の本筋は推理、ミステリなのに主人公・五浦大輔と篠川栞子が出会い、惹かれ、寄り添って行く様が本筋を邪魔しないようにさりげなく、そしてしっかりと描かれています。ジャンルは推理ミステリーなのに、純朴で、不器用で、見てるこっちがもだもだしちゃう、そんな恋愛物としても楽しめちゃう!ミステリを楽しむ一方でこの二人の恋愛模様もとても気になって見入ってしまう!どちらかに偏らないでどちらも楽しめるのが三上延の話作りの緻密さと高い表現力がよくわかる作品と言えると思います。
主人公・五浦大輔は長時間本が読めないという妙な体質持ち。本がメインの本作において致命的ですが、それを見事に逆手に取る設定が、篠川栞子の「行き過ぎなほどの愛読化」。本のこと、特に古書に関することになると、普段は人付き合いが苦手で臆面的なのにスイッチが入っていくらでも話してしまう困ったちゃんなんです。お互いがお互いを必要とできるいいコンビですよね。徐々に距離が縮まり、栞子が五浦に心開いて行く様、五浦さん呼びが大輔さん呼びに変わるシーンはトキメキなしに読めません!現在ビブリア古書堂の事件手帖は既刊6巻、実は間も無く完結と言われています。五浦と栞子の恋の行方も気になる新刊発売が楽しみな作品です!

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